Imaginary Folkloreをはじめて聴いたのは、15年くらい前。

仕事でつらいことがいっぱいあった頃だった。この曲には不思議な魔法がかかっていて、少し眠くて意識が朦朧としているときにこれを聴きながらビルの屋上に行けば、たぶん飛び降りて死ぬな、いや死ねるなって何度も思ったりした。

好きな曲だから、いまでも時々聞いてしまうんだけど、どうしてもあのときの死への誘いを思い出してしまう。当時勤めていた会社は超高層ビルで、いつもそこの屋上から飛び降りることをイメージしていたから、自殺というのはものすごく惨めな復讐なんだなって、同時に気づかせてくれた。

なに?会社の人に悩んでたことを知らしめたいわけ?そんな可哀想なわけ?自分。みたいなね。でも生きててゴメンなさいって気持ちになること、あるよね。分かるよ。

いま、もしあのときの自分に会うことができたら、こう声をかけたい。

そこに座ってていいよ。迎えに行くから。
楽しさも、嬉しさも、自分らしさも、すこしづつ取りせる。
時間はかかるかもしれないけど、君ならきっと、前に進める。

君の大好きなImaginary Folkloreも、日常を彩る素敵な音楽に変わる。